2014年10月21日火曜日

バラと紅葉

公園のバラが、盛りを迎えました。
今年は、11月の初旬まで見ごろが続くと予想しています。
情熱の赤














秋も中盤、朝晩は肌寒く感じられる今日この頃、多分もう台風の心配はしないですみますが、今週は雨が続くらしいので、それが心配。
バラは、花弁の重なりに雨水をためてしまい、そのせいで花が重くなり、茎が折れることがあります。
したがって、大きくてボリュームのある、見栄えのいい花ほで折れやすい。
晴れた日のバラも良いですが、曇りの日のバラは、花の色に深みがあってそれはそれで風情があります。
11月初旬までと言いつつ、ピークの今、出来れば観にきていただきたい。
一番ボリュームのある株はこのマチルダ














白は曇り空に映える気がします

初々しい黄色


























バラが花の盛りを迎える一方、ナンキンハゼが赤くなり始めた園内の紅葉はいよいよこれからです。
真ん中のナンキンハゼが色づきました














ケヤキも赤くなってきましたが、並木になっているメタセコイヤはまだ緑。
ハイキングコースも、そろそろの色合いですが、秋の色はまだ現れず。
でも、紅葉もつるべ落としの秋の日に似て、兆しを感じれば、瞬く間に秋色に染まる日がやってきます。
というわけで、紅葉はまもなく。
写真で見るよりは色づいてるケヤキ














バラと紅葉が待つ畜産センター公園で、爽やかな秋をお楽しみください。

11月9日には、4月27日のスプリングフェスタに続きオータムフェスタを開催いたしますのでこちらも宜しくお願いします。

岐阜市畜産センター公園 奥村

2014年10月16日木曜日

紳士なヤギ

食欲の秋、スポーツの秋、芸術の秋。
秋は、いろんなことで盛り上がりますが、うちのヤギは恋に燃える。

秋はヤギの繁殖期です。
うちで飼っているザーネン種と屋久島種のヤギは、秋にだけ、21日周期でメスが発情します。
(それとは違い、シバ山羊のように、秋に限らず、年中発情が来る種類もいます。)

春も夏も、オスの誘いに(オスはいつでもやる気はあります)つれなかったメスヤギが、秋、発情が来ると、その間2、3日、物凄く積極的になり、発情した猫と同じで、メー、メーと半日くらい物凄くうるさく鳴き続けます。
この声は、普段の鳴声とは明らかに違い、飼育員には発情が来たなとピンと来ます。

人間がわかるくらいですから、オスヤギがその兆候を見逃すわけは無い。
それに答えてオスのやる気もアップ。
やる気をアップしたオスは、ヤギ臭いにおいを全身から発散し、においで自分をアピール。
そのにおいでヤギだけでなくヤギ舎もヤギ臭くなります。
もう、ヤギ舎にやる気が充満。

この恋の季節、何月何日と決まってはいませんが、ヤギ舎から漂うヤギ臭さで、今年もヤギの発情の季節になったとなぁ、とわかる人にはわかります。

人間ならばあんまり香水臭いのは、はしたないと考えるオスもいますが、ヤギにはそういうデリケートな感性の持ち主はいないようで、匂ったもん勝ち。
自分のヤギ臭さがより強くなるよう、オスは自分のオシッコを体に塗りたくります。
飼育員の話だと、股間からスプレーで噴射したみたいに霧状のオシッコが出て、それが頭や足に付くと、さらにそれを体中に塗りたくるのだそうです。

いつもは白いザーネンが、この時期、オスだけ黄色っぽいのはオシッコを塗りたくっているせいです。
うひゃーと思いますが、ヤギのメスにとっては魅力的なんでしょう。
もちろん、うちの飼育員は、たとへ、オシッコまみれといえども、親切に接してはいます。
また、臭いを連呼しましたが、本当に不快で危険な匂いとは違う、ような気がすると言うことは申し添えておきたいと思います。

メスが発情するのは21日周期で三日間ですが、オスは、一旦火が点いた物は止まらず、望まれればいつでもOK、むしろおれの男の魅力でおまえを本気にさせてやるぜ、みたいなイケイケモードに突入し、秋じゅう休み無く臭い。

そんな恋する秋、当公園に、オスとの交配を希望するザーネンのメスヤギが、他所から連れられてきました。
もうすぐ2歳の仔なので、年齢的には十分成熟しています、しかし、21日に一度の発情時期で無いと交配は成功しません。
電話でお話を聞く限り、鳴き方が典型的な発情期のものとは違うような気がします。
うまくいかないかなの危惧はありますが、一度試してみたいと仰るので、ならばと佳き日の午後、うちの「さんたろう」とお見合いの運びとなりました。

やってきたメスヤギは、連れていらっしゃったご夫婦にとても馴れていて、旦那さんについて、素直に乗せられてきた軽トラックを降り、お見合い会場のヤギ舎の小部屋にすんなり入りました。
我々、知らない人間が近寄っても、ちっとも怖がら無い天真爛漫さ。

もともと、ザーネン種はオスと比べるとメスは小柄ですが、4歳になろうとするオスのさんたろうに比べ、まだ若いので、ふた回りくらいも小さい。
愛情いっぱいにのびのび育てられた、育ちのよいお嬢様なかんじのヤギです。
(育ちが良いわりに、名前は特に無くやぎと呼ばれているそうですが)

放牧豚舎では、メスが駄目よと言うのに、オスが、いいじゃないのと言い寄り、オスのしつこさに、メスがひどい悲鳴を上げると言うことが偶にあります。

ヤギのお見合いも、メスに発情がきていないと、オスに迫られてもメスは嫌がります。
もし、発情がきていないのに、体のでかいさんちゃんが、放牧豚舎のオスみたいな、強引でしつこい迫り方をメスにすると、ちいさいメスヤギが、さんちゃんにいじめられてるみたいで、飼い主さんが、心を痛められないか心配です。

とか何とか考えているうちに、さんちゃん登場。
メスの周りを回ります。
さんちゃんの体はアピールのオシッコを塗りたくっているので、全身が黄ばんでもうヤギ臭ムンムン、並みのメスなら、この男臭さにいちころです。
でも、お嬢ちゃんのほうは、さんちゃんの強烈アピールに、鳴いて応えもしなければ、そわそわして、誘って見せもしない。
むしろ、さんちゃんが背後に回ると明らかに嫌がる。
どうもさんちゃんのオトコの魅力はお嬢ちゃんには届いていません。

放牧場のオスはこんなときでも無理に迫り、強引に突撃するので、メスが悲鳴のような鳴声を上げたり、喧嘩見たいになることがあります。

小さなメスがさんちゃんにそんなことされたら嫌だなと思いながら経過を見ていたのですが、さんちゃんは一度背後から、ちょっと前足を掛けてみただけで、相手にその気が無いのを感じたのか、あとは知らんぷり。

情熱溢れる色とにおいにかかわらず、態度はとってもクール。
30分くらい、2頭を一緒にしていたのですが、もうあとはぜんぜん近寄りもしない。
放牧場のオスたちに、さんちゃんのつめの垢を煎じて飲ませてやりたい、などと古典的な言い回しをしたくなる紳士な態度に感心してしまいました。
武士は喰わね高楊枝。

さんちゃん、男前。

岐阜市畜産センター公園 奥村

2014年10月3日金曜日

不死身のセブン

9月17日に睾丸にウミが溜まって、手術した羊のセブンは、食べるものを食べ、出すものを出し、術後の経過はとても順調です。
術後熱が出たり、傷口が化膿することもありません。
ホントに手術したのか、大事なものをとっちゃたのにと不思議です。
乗馬の馬など、消化不良のお腹の痛みでたちまち食欲を無くし、痛くて死んでしまうことすらあるそうです(木曽馬はどうもそんな雰囲気じゃないですが)。
そういう、繊細な家畜(多分サラブレッドくらいだとおもいますが)と比べると、強いと言うか、鈍感と言うか、まぁたいしたものだと思います。
すこしの怪我で、ヒーヒーの人間や高級な馬に比べ、術後の経過は不死身とすらいえる。
いたって元気














セブンは術後の経過良好で元気にやっていますが、別の羊1頭が9月24日に死にました。
うちの公園の羊の最長老、平成10年5月8日生まれ、あと少しで満16歳でした。
半年くらい前から、部屋の出入りで扉や柵にぶつかる様になり、目が悪くなっていることに飼育員が気付きました。
目やになど、眼病の兆候は見られず、多分老化が原因です。
羊は群れるので、目は見えなくとも何とか他の仲間にくっついて餌のところまでたどり着いていました。
羊同士の序列があり、体が弱っているおばあさん羊は、みんなについて行っても、一緒に餌は食べさせてもらえません。
みんなと餌箱のそばには行けても、みんなが食べ終わるまで、餌にはありつけません。
野生であれば、皆が食べ終わったあとに餌など残っていませんが、ここでは優しい飼育員が、他の羊が餌箱から離れたところで餌を足すので、ちゃんと食べることが出来ます。
そんな具合で目が見えなくてもそれなり群れの中で暮らしていたのですが、一月くらい前から他の羊にぶつかるとすぐこけるようになり、こけたらうまく起き上がれず、、群れではやっていけなくなって、小さな部屋に1頭だけ隔離して餌をやることにしました。
もう、完全看護。

しかし、足腰が駄目なるとその後は早く、結局一週間ほどで力尽きました。
死因は、老衰。
家畜は、死ぬまで飼育されることは稀、でも、野生動物も、餌が取れなかったり、敵に襲われたり、少し弱れば、即寿命の厳しい世界。
老衰で羊が死ぬと言うのは、なかなか稀な出来事ではないかなと思います。

岐阜市畜産センター公園 奥村

2014年10月2日木曜日

秋の公園


秋のバラを見ていただくよう、10月8日からバラ園を開園します。
バラの様子を見ながら、9月29日に開園時期を決定し、すぐにホームページに載せたところ、いつもお世話になっている岐阜のタウン誌「咲楽」の記者さんに早速その日に取材にきていただけました。
岐阜近郊の秋の見所と言うことで10月中ごろに出る号にうちのバラ園を載せてもらえるようです。
 今年は、夏の雨で病気が多く発生し、葉が黄ばんだり、落ちたりしました。
秋になり、回復はしているものの、黄色い葉が目立つ一角もあり、昨年と比べると少し見劣りがする部分はあるようで、そこのところ、うちのバラ担当は頭を悩ませております。
 とは言え花は咲きます、咲き始めの今でも鮮やかで色とりどり、来週になれば、花は、更に数も種類も増えていきます。
9月前に一斉に剪定をし、なるべく同じころに次が咲くよう調整します。















初夏のバラに比べ、一気に咲く爆発力はありませんが、気温が下がっていくので花は長持ち、持続力が有るのが秋のバラの特徴です。
来週から、11月ころまで2度3度と来園いただき、ジックリ、ジンワリ、バラを楽しんでいただけたらと思います。
「咲楽」の記者さんには、秋のバラと一緒にに11月9日に開催するオータムフェスタのお知らせも掲載していただきました。
晩秋のフェスティバル、概要が固まりましたので、ブログにもお知らせを掲載いたします。

















爽やかな秋、そのほかにも、ハイキングコースの散策に、ぴよぴよコンサートなどイベントが盛りだくさんの畜産センター公園にぜひおこしください。

岐阜市畜産センター公園 奥村